伴走型支援をコンセプトとしたさまざまな復興支援活動/共生地域創造財団 事務局長の蓜島一匡さんへのインタビュー


 共生地域創造財団は、伴走型支援をコンセプトとしながら、震災支援および地域づくりの事業を行っている団体です。NPO法人ホームレス支援全国ネットワークと、グリーンコープ共同体および生活クラブ生協という2つの生協組織が母体となって設立されました。母体団体は震災直後から支援活動を行っていましたが、支援体制を整え地域に根ざして恒久的に活動を展開していくために、2011年11月に仙台を本拠地として一般財団法人共生地域創造財団を設立。その後、2012年10月に公益財団法人として認可されました。仙台の他、大船渡にも事務所を置いています。

 これまで行ってきた活動は主なものだけでも、支援物資の提供、ボランティアの研修受け入れ、漁業支援、農業支援、手仕事プロジェクト支援、介護ヘルパー資格取得支援、在宅被災者の支援と多岐に渡り、実施地域も被災三県に及びます。

 2013年8月22日、事務局長の蓜島一匡さんに、財団の活動と被災地における復興支援活動の課題について伺いました。

共生地域創造財団 蓜島さん

名称 公益財団法人共生地域創造財団
所在地 仙台市太白区郡山5-6-2(仙台事務所)
TEL 022-748-6336
URL http://from-east.org

やろうという意志を相手の側が持つことを一番重要視する

—岩手、宮城、福島のそれぞれの地域でさまざまなプロジェクトを進めていますよね。

 うちの活動の展開は、出会ってからの接点がすべてです。だから、例えばプレハブを設置するというミッションで、プレハブを必要としている人を探しに行くというようなものとは違います。出会って話を聞いていくうちに、こういう問題があったからということでそれに対して共に考えながら方法を探ります。

 なので、やってることはバラバラに見えるかと思います。ただ基本的には、地域や人に一度かかわったら、長くかかわる。また、時間とともに支援の変化があると思っています。漁業支援をしている石巻の蛤浜(はまぐりはま)の例で言うと、初めは物資支援で、みんなが浜で暮らせるよう生活物資の支援をする。次に漁師さんが再建したいということで、漁業を再開するために漁具を支援したり、人手が足りなければボランティアの派遣を行いました。また、放射能検査、販路開拓のために生協のルートを使う、行政への提案など多岐にわたりました。それも去年(2012年末)、震災前の生産高に戻ったので、じゃあその次は浜のコミュニティの存続だと。

 専門家でないゆえに、もっとも近くにいる伴走者であるということを意識しています。かかわったところは長いパートナーとして、小さな変化にも対応しながら支援しています。だから事業の相談を受けたり、助成金申請を一緒に提案するなどコンサルティング的なこともすれば、事務局的なこともやります。祭りが必要だとなれば盛り上げのための支援もしますし、そのような感じなので、自分たちは地域づくりのパートナーだと思っています。

—支援プロジェクトが始まるきっかけは、どのような感じなのでしょうか?

 一番初めは、物資支援をしていて、そこで話を聞いているうちに、「実はこうしたい」という想いを伺うところからですかね。助成金プログラムのように、こういうプログラムがあるから応募してくださいとやると、それ目当てになるじゃないですか。例えば、PCを20台寄贈するので、みなさん申請書を書いてくださいというと、PCをくれる人ともらう人みたいになります。そういう関係ではないので。また、やろうという意志を相手の側が持つことを一番重要視しています。

—一方的に与える支援ではないということですね。最近のプロジェクトとしてはどのようなものがありますか?

 介護初任者研修を去年山元町で、今年は新地町でおこなっています。介護事業所にサポートに入ったら、介護職の人が圧倒的に足りない。高齢化率は進み、その一方担い手は減っています。そこで介護職の養成講座があるか訊ねたら、地域では開催されていなかった。

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