子どもの学習支援と学校内での中間的な居場所づくり/まなびの森 代表理事の坂本一さんへのインタビュー


 まなびの森は、角田市と大河原町で学習塾をしながら、東日本大震災の影響が大きかった山元町で被災した子どもたちの学習支援活動を行っている団体です。また、角田市では中学校と連携して、不登校気味の子どものサポート活動を行っています。

 2015年8月10日、代表理事の坂本一さんに活動の始まった経緯や現在の状況、活動の意義などについて伺いました。

まなびの森
写真:代表理事の坂本さん

名称 一般社団法人まなびの森
所在地 角田市角田字扇町5-3
TEL 0224-63-5238
URL http://www.s-1.jp

 

—活動が始まった経緯について教えてください。

 2011年4月にまなびの森という塾を立ち上げようとしていました。それまでは別の学習塾で19年くらいやっていて、4教室あるうちの一つで角田にある教室を担当していました。それぞれ独立採算でやっていたのですが、完全に独立して屋号も変え、教室の場所も移すということになっていて、細川くん、木田くんという若者がスタッフとして参加してくれることになっていました。そして高校入試も終わり、そろそろ教室の引っ越しや、新しい塾の告知をしようというときに震災が起きました。

 震災のその日に私は福島に行っていたのですが、裏道を通って角田に戻ってきました。教室の中はめちゃくちゃで、電気も止まってますし、復旧までに時間がかかると思いました。そこから教室の再起動に向けて動き始めるまで1週間かかりましたね。

 その間、保護者からは子どもたちの行き場がないので教室を開いてくれませんかという要望を少しずついただいていて、水道と電気が復旧したら再開すると決めていました。3月23日に教室を再開して、授業は一切しないで、子どもが自由に過ごせる居場所として日中の午後だけ教室を開きました。

 そうした場づくりの活動は4月の半ば頃まで続きました。そして5月の連休に引っ越しをして、連休明けに今の新しいまなびの森という教室が動き始めました。

—そのときにはまだ山元の方には行っていなかったんですか?

 外部的な活動は3月20日過ぎくらいから行いました。気仙沼に教室を持っている先生がいて、文具と参考書を寄贈してほしいということだったので、2回届けに行きました。また、ほっとあい(※)の関係で自転車を寄贈するという団体があったので、40台くらい気仙沼に届けました。

※ほっとあい…大河原町のNPO法人。地域での支え合いを通した高齢者・障害者支援を行っている。

 山元に入り始めたのは4月の半ばからです。それもきっかけはほっとあいで、現地の状況調査を行いました。各避難所で、代表の方に子どもの学習支援が必要だったら知らせてくださいとお話ししましたが、その後全然連絡はありませんでした。山元の場合、学校が避難所になっていて、子どもの勉強場所もあったし、先生方が子どもの勉強を見てあげていたのです。

 最初の仮設住宅ができて入居が始まったのが6月1日でした。仮設住宅に入ってしまうと子どもたちは勉強する場がなくなってしまうということで、仮設住宅の代表の方から集会所に勉強場所をつくってほしいという相談があり、そこから山元での支援活動がスタートしました。最初は日本財団の100万円の助成金を財源に活動しました。また、新潟の中間支援団体のくびき野NPOサポートセンターからも助成を受けました。

 徐々に他の仮設もできてきて、そちらからも学習支援の要望が入り始めましたが、これは本当に資金の裏付けがないとできないぞと感じました。そこで、トヨタ財団に助成金応募して、その助成を受けて3月から活動場所を2ヶ所増やして、計3ヶ所の仮設住宅を巡回する形になりました。

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